近藤 努

会長近藤 努

酒造りは、
人と米と水の和

弊社は1920年創業以来、90数年地元の酒屋として、現在まで続いております。これも地元の皆様、お取引先の皆様、また消費者の方々の厚いご支援と、働いております従業員の努力のおかげと深く感謝しております。

-1つの転換期

私は1966年秋、蔵人として入社致しました。最初は舟頭(搾りの主任)兼麹屋助手として務めました。その頃の会社の販売石数は700石位で、現在の規模の約3分の1。それでも全量を自社で販売することが出来ず、秋の酒造りが始まる前に県内の別の酒造会社にタンク1、2本を買って頂き、タンクを空にしてからその年の造りを始めるような状況でしたが、ある年の秋に自社で全量販売することとなり、全社あげて販売努力をしたところ全量販売することが出来、それ以降、少しずつ追い風が吹き始めたように思います。

-評判が出てから、売れるまで10年

当時も花泉は旨い酒だと受け止めて頂けておりましたが、「評判が出てから売れるまでには10年くらいかかるから、品質を落とさないで旨い酒を造り続けないといけない」と、当時の社長がいつも話していたのが強く記憶に残っています。
当時の目標は販売石数が1000石。酒質は、当時売れ筋だった県内の酒造会社を目標に従業員が努力した結果、1970年代には目標の年間1000石の売り上げを達成することが出来ました。さらに1980年から1990年代にかけては、辛口の販売が好調で3000石を少し上回るほどの販売量になった時期もありましたが、2000年代になると、焼酎ブームや酒肴の変化、飲酒者の減少などにより、販売量が一転して半分ほどに落ち込んだ時期もありました。
社員、従業員一丸となって危機を乗り切るために知恵を出し、高品質な酒「ロ万」を造り、また従来からの三倍酒を廃止し全量本醸造酒以上として、ラベルも新しく変えるなど、多くの努力を重ねました。さらには販路も県内だけではなく、全国の地酒専門店等に広げ、輸出も視野に販路を拡大しましたところ、現在では売り上げも2000石ほどに伸び、安定した酒造りが出来ております。今後も、今まで以上に努力を重ね、展開して参りたいと考えております。

-人と、米と、水の和

酒造りは、人と、米と、水の和だと考えております。
花泉酒造は地元の人、地元の米、地元の水と地域にこだわる酒造りをして参りましたが、今後もこだわった酒造りを続け、販売面でも、対面販売の出来る小売店様を大切に、海外にも目を向け、皆様に愛される酒を造って参りたいと思います。

error: Content is protected !!